学部卒業後の進路は悩ましいものですが、選択肢は多くありませんでした。私大在学中、家庭の経済状況が悪化し、日本で修士には進学しないと決めたからです。就職か奨学金を取り海外の院に行くかの二択で考えていました。
ドイツに留学したのは、文化への興味等様々ありましたが、一番は奨学金を頂けることになったからです。無論、米国が科学のトップなわけですが、その分、高いTOEFLの基準、GREなど、出願のハードルはとても厳しいです。ヨーロッパはそれに比べると楽で、僕の場合、4年生はじめにIELTSスコアを取得、夏にドイツ政府の奨学金に応募、発表が11月末、その後希望する院の応募書類を年末までに用意、年明けに応募、2月に筆記試験、3月はじめにスカイプ面接、というスケジュールでした。結局、米国には出願しませんでした。
あれから3年、南ドイツのチュービンゲン大学で修士号を取り、そのまま博士課程に進学しました。知らない人がほとんどでしょうが、500年以上の歴史があり、天文学者ケプラーや哲学者ヘーゲルの出身大学です。確かに星を眺め、哲学に耽るのにいいかもしれない、綺麗で平和で退屈な、ヨーロッパの田舎町です。ドイツの大学では珍しく日本語学科が有り、日本語を話せる人が意外といてびっくりしました。
留学生リレー日記
第1回 | プロローグ(1) | アメリカとドイツからこんにちは |
第2回 | プロローグ(2) | じゃがいも&ドライブ&シェアハウス |
第3回 | 大学紹介編(1) | いざボストンへ |
第4回 | 大学紹介編(2) | 棚から... |
第5回 | 大学紹介編(3) | 星を眺めて、哲学にふける |
第6回 | 大学紹介編(4) | Q&Aその1 |
第7回 | 日常生活編(1) | アイスホッケーはじめました |
第8回 | 日常生活編(2) | 心理的ハードルが低くなる |
第9回 | 日常生活編(3) | チョコとポテトは必需品 |
第10回 | 日常生活編(4) | Q&Aその2 |
第11回 | トラブル編(1) | アメリカの洗礼 |
第12回 | トラブル編(2) | ビザが届かない! |
第13回 | トラブル編(3) | 自分が持てる分だけ、買おう |
第14回 | エピローグ | 私にとって留学とは、将来への展望 |