2014年1月26日日曜日

アメリカ就職への道(5) インタビューからインタビュー後まで

Jan 2014, Vol. 66, No. 2

- What's new-----

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- From editors-----

アメリカ就職記事:第五回となります。


今回はインタビューからインタビュー後までをお送りいたします。インタビューには十分な準備が必要となりますが、今回の記事ではインタビューでどうすべきか書かれています。
どうぞお楽しみください。

-インタビューで尋ねる質問

私たちはインタビューで尋ねられる質問ばかりに気を取られがちですが、インタビューは会社側からの質問だけの一方通行ではありません。
前述の通り、インタビューはお見合いみたいなものであり、あなたも将来、雇い主となるかもしれない会社をインタビューしているのです。
そして面接官もあなたがどのような質問をするかを注意深く見ています。
ジョブインタビューの時、面接をしている人から必ずと言っていいほど尋ねられる質問として、

Do you have any questions for me?

があります。質問に答えることばかりに注意を払っていると、この質問を受けて、頭の中が真っ白になることがあります。
この質問に対する最悪の答えは容易に想像できると思いますが、“No”です。
 実は、昨日、私の部署にアプライ中のCandidateに専門的なPhone Interviewをしました。インタビューそのものは比較的スムーズでかなりテクニカルな話も問題は無かったのですが、最後に私がこのKey questionを尋ねると、“No”という答えが返ってきました。
まさにWorst answerです。そのCandidateがそのように答えた理由は先日、HRの人が十分な情報をくれたからとのことでした。しかし、HRからの情報は事務的なことが中心であり、実際の仕事の内容や技術的なことに関してはとても表面的なことのみです。このCandidateは将来上司となる私から仕事内容についてもっと詳しく知るチャンスを逃してしまったのです。
この質問は実はあなたにとっては会社やチーム、そしてポジションについてもっと知るための大きなチャンスであり、自分が仕事や同僚、仕事環境に非常に興味を持っていることを示す機会なのです。前のセクションで会社側がインタビューで答えを探していることをいくつか挙げましたが、仕事を探しているあなたにも同様のことが言えます。
あなたも面接を通じ、そして質問をすることを通じて、以下のことを考えてみると良いでしょう。

●       Am I still interested? 本当のこの会社のそのポジションに着きたいか。
●       Can I do the job? あなたはその仕事を遂行できる能力・知識があるか。
●       Will I love the job これは本当に好きな仕事か。
●       Can I fit in? 会社・マネージャーのスタイルやチームは働きやすい環境か。

実際、面接官に尋ねたい質問は山のようにあるはずです。一人の人に質問を10個するのは難しいでしょうから、2-3の質問を複数の人に尋ねればよいわけです。質問としては、例えば、その会社が自分にとって理想的な会社なのか、働きやすい職場なのか、仕事内容は興味深いのか、ポジションの将来のキャリアパスはどうか、など、重要な情報にフォーカスしましょう。夢の会社だと思っていたのに、実際は、労働条件が悪く、将来性も無く、仕事の内容も面白くないこともあり得るかもしれません。部署の雰囲気が良くない、あるいは自分に合わないものであれば、仕事を楽しむことは難しいと言えます。また、その部署では人の入れ替わりが激しい(High Turnover)としたらどうでしょうか。またジョブ・アプリケーションの次のステップ何かなども気になるところでしょう。
面接のやり取りの中で、面接をする人から得られる情報を注意深く聞きましょう。会話の中から会社や部署の雰囲気、スタイルや仕事の内容なども見え隠れするはずですので、その面接者に対する質問を考えましょう。もしうまくその人に対する質問が思い浮かばない場合のために、バックアップの質問を準備していくと良いでしょう。

ジョブインタビューで尋ねる質問について、いくつか例を挙げてみます。

●       Who would make an ideal candidate for the position?
●       What are the position’s biggest challenges?
●       Why is this position vacant?
●       Could you describe a typical day in this position?
●       How will the work I’ll be doing contribute to the organization’s mission?
●       If I am extended a job offer, how soon you would expect me to start?
●       What is the company’s management style?
●       How would you describe the culture and spirit in the company?
●       How is success measured in this company/organization?
●       What is the best thing about this job/this group?

もちろん、もっと技術的なことについて尋ねるもの良いでしょう。
また、避けたほうが良い質問についていくつか、アドバイスしたいと思います。

●       Yes・Noで答えられる質問は避ける。
●       個人の情報について質問するのは避ける。例えば、何歳か、子供はいるか、宗教は何か、など。もちろん、相手から話してきた場合は問題なし。
●       ボス・同僚の人柄などについての質問は避ける。
●       給料はいくらか?などのお金の質問はJob offerをもらうまでは自分から尋ねない。もちろん、相手側から給料のことについて尋ねられた場合は、Salary Rangeがどれくらいか尋ねることは悪いことではない。

-インタビューで気をつけること

インタビューで会社を訪問する場合、当然ながら、誰かと座って面接をしている時だけが、インタビューのプロセスではありません。その会社に足を踏み入れた瞬間からすべてが見られていると考えてよいでしょう。
例えば、HRの人が受付の人に、面接に来た候補者たちへの印象を尋ねていました。担当マネージャーが出てきた時にはさわやかに挨拶をしても、面接の人にはろくに挨拶もしないような人は、当然、パーソナリティを疑われてしまうでしょう。
マネジャーとのランチやディナーでのマナーは当然、見られれていますが、完璧なテーブルマナーを要求されているわけではないので、それほど心配は要らないかもしれませんが、何を注文するかは多少、気をつけた方が良いでしょう。例えば、メニューで一番高いものをいくつも注文するのは、先方の注意を引いてしまうかも知れません。
もちろん、勧められた場合は別ですが。
またランチやディナー中の会話は、候補者の仕事以外の面やパーソナリティを見る上でとても重要と考えられています。
ランチ・ディナーでは面接とは会話の内容も多少、異なってきます。
普段から、自分の研究以外の情報、特にあなたの街、大学のこと、大学スポーツチームのこと、最近ニュースで話題になった出来事、また日本の最近のことなどにも目を向けると良いでしょう。また、また、インタビューが行なわれる街・地域の気候、有名な観光地やレストラン、プロスポーツチームの最近の様子や、最近、ニュースで話題になった出来事などを把握しておけば、少しカジュアルな雰囲気の中での会話で役に立ちます。
また何事においてもネガティブなことを言わないのは重要でしょう。
また、知らないことが話題に挙がっても、あなたのアプローチ次第で印象は全く異なってくると言えます。

-インタビューの後

オンサイトのインタビューを無事に終え、ほっと一息つきたいところかもしれませんが、面接してくれた人たちに出来るだけ早く(出来れば24時間以内)お礼の手紙 (Thank-you Note)をemailにて送ることをお勧めします。自分の写真つきの手書きのお礼を送ることを勧める人もいますが、個人的にはちょっとやり過ぎのような気がします。
Thank-you Noteの内容は長い必要はありません。面接の機会に感謝すると同時に、自分がチームに貢献できることを再度アピールし、連絡を楽しみに待っている、と締めくくると良いでしょう。

短いですが例文

Dear……

It was a great pleasure to meet with you yesterday. I really appreciate you taking the time from your busy schedule to meet with me. It would be very exciting to work with you and I feel strongly that I would bring value to your group/company with my …………. (diverse background, skills and knowledge on…….)  Looking forward to hearing from you.

Sincerely,

(Your name)

さて、Thank-you noteを送った後は、会社から連絡が来るのを待つのみですが、すぐに連絡が来る場合もあれば、随分と時間がかかる場合もあります。
もしあなたが第一候補(First choice)であれば、1週間以内、遅くても2週間以内に連絡があるはずです。 もし、候補者(Candidate)が他にいてその人たちの面接がまだ終わってない場合は、他の候補者の面接が終わってから最終決定が下されるので、少し時間がかかるでしょう。
もしあなたが第一候補で無い場合、連絡が来るまでとても時間がかかる場合があります。その理由として、会社が他の候補者に仕事のオファーをし、その候補者が会社と採用条件についてネゴ(Negotiation)をしている場合があります。このような状況ではあなたが、第二候補(Second choice)である可能性が高いです。第一候補とのネゴが上手くいかなかった場合は、第二候補であるあなたにオファーが回って来るかもしれません。
私も面接をしてから2ヶ月間、全く連絡が無いことがありました。
メールにてフォローアップ(Follow up)をすると、まさに上記のような返答をもらいました。その後、一ヶ月かかり、結局、オファーはもらえませんでしたが…。
面接後、長く連絡をもらえない場合、丁寧な文章で、進捗状況をメールでフォローアップすると良いでしょう。


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カガクシャ・ネットワーク http://kagakusha.net/
発行責任者: 石井 洋平
編集責任者: 石井 洋平
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